地域連携テクノセンター

物質工学科 野口大輔教授と地元企業の共同研究が宮崎日日新聞に掲載されました

令和2年12月11日の宮崎日日新聞の朝刊に本校物質工学科 野口大輔教授と高千穂シラス株式会社が共同で開発した火山噴出物のシラスを活用した曇りにくいシラス薄膜に関する記事が掲載されました。野口教授は、光や熱で特別な機能を示す「機能性薄膜」の生成技術の開発を専門としており、高千穂シラス株式会社よりシラスの提供を受け、2012年からシラスを使った薄膜の研究に取り組んでいます。2014年には薄膜の生成技術「スパッタリング法」を用いて、シラスの薄膜開発に世界で初めて成功しました。今回開発した薄膜は年単位で曇り止めの効果が続き、腹腔鏡手術用の内視鏡カメラや自動車の車載カメラのレンズなど多様な用途が想定され長期間の曇り止め効果が求められる製品への活用が期待されます。

【曇りにくいシラス薄膜の概要】
水分に触れた瞬間に薄膜状に一度水膜を形成し、その後多孔質が吸水する。多孔質で吸水できる容量を超えても水膜が形成されるため曇り止めの役割を果たす。本技術は火山噴出物である「シラス」を利用するため材料コストを従来の技術より大幅に削減でき、価格が高騰しているレアメタルの代替え材料としての利用も期待される。

表面右半分をシラス薄膜でコーティングしたガラス。蒸気をあてても右半部は曇っていません

情報公開責任者: 地域連携テクノセンター長