PICKUP NEWS

【校長挨拶】令和 7 年年末挨拶「ドラセナ『幸福の木』の花が咲きました」2025.12.25

                                      令和7年12月25日

学生・保護者の皆様

校長 田村 隆弘

令和 7 年年末挨拶「ドラセナ『幸福の木』の花が咲きました」(校長挨拶)

 

 皆さん、おはようございます。今年の授業も今日で最後、いよいよ冬休みですね。年末で少し寒くなりましたが、それでも、ここ宮崎は、日本の中では暖かいところです。
 ということを感じさせるのも、先日、校長室に置いてあるドラセナという観葉植物が花を咲かせました。校長室のドラセナは、とてもか細い幹ですが大きな長い葉を最大限に広げて陽の光を集めつつ、少しずつヒョロヒョロと、それでも着実に成長していました。ドラセナの開花は数年に一度で、とても珍しいそうですが、開花のメカニズムも良くわかっていないことから、ドラセナの開花イコール幸運が訪れる、ということで「幸運の木」と呼ばれているそうです。
 とても香りの立つ花で、校長室の片隅で生命の不思議さを感じさせる出来事でしたが、毎日、水やりを続けて良かったなと思って眺めていました。

 渡辺和子さんの著書に『置かれた場所で咲きなさい』というのがあります。彼女はとても優秀な方で、36 歳の若さでノートルダム聖心女子大学の学長になられた方です。父親は陸軍の大将でしたが、昭和11年に起きた二・二六事件で青年将校から射殺されてしまうなど波瀾万丈の人生を歩まれた方です。
 『置かれた場所で咲きなさい』は、そんな彼女が、「人は、社会の中でなかなか思うように生きられません、むしろ、希望した場所で生きられないことの方が多いものです。それでも、その場所で命いっぱいに咲く花のように生きることが大切です。逞しく生きて下さいね。」と話しかけているような言葉です。
 「人生は自分探しの旅」という言葉も聞いたことがあるかと思います。この言葉には、社会の中で自分の役割を見つけることが大切と言っているようにも思いますが、自分は、社会に生かされているということに気づき、理解し、そして、このことを常に忘れてはいけません、という意味でもあるように思います。

 学生時代は、自分が将来やりたい事を実現するための準備の時間ですが、やりたい事を社会から任せてもらうには、知力や技術力だけでは足りません。誰と出会うかや、巡り合わせといった「運」というのも確かにありますが、誠実な人としてその社会の中で認めてもらうことが大切です。
 先ほどの『置かれた場所で咲きなさい』の言葉には、以下のような続きがあります。「どうしても咲けない時もあります。雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、そんな時には無理して咲かなくてもいい。そのかわり根を下へ下へと降ろして、しっかりと根を張るのです。次に咲く花が、より大きく美しいものになるために。」というような意味の言葉です。

 今、私には、皆さん一人ひとりが、「幸福の木の苗」のようにも思えます。皆さんが幸福の木の苗であるなら、私たち教職員は、皆さんを育てる暑い日差しや、水、そして、肥料なのかも知れません。高専生活は、皆さんが花を咲かせる前の根を張る時間です。皆さんの思いが、大きく、美しく花開き、皆さんの周りの誰かを幸せにするその日まで、急がなくても良いから、毎日、努力を積み重ねてください。何事も気まぐれでやったり辞めたりしたのでは、なかなか社会から信頼される人にはなれないかも知れません。
 お正月、ご家族や友人と過ごすひとときも大切にして下さい。心もリフレッシュして、また、年始には、大いなる志を持って登校して頂くことをお願いして、年末の挨拶とします。

情報公開責任者: 学生課長