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【校長挨拶】令和 5 年度前期終業にあたって 2023.8.7

                                      令和5年8月7日

学生 各位

校長 田村 隆弘

令和 5 年度前期終業にあたって(校長挨拶)

 8/9の放送集会での挨拶を予定していましたが、台風接近のため、メッセージを送らせていただくことになりました。自然災害も上手く乗り越えないといけないのが人生ですね。夏休みが少し長くなったのでラッキーという方もおられるでしょうか。ともあれ、前期試験はお疲れ様でした。追試験が心配、という方もおられるかも知れませんが、これも人生、しっかり乗り越える努力をしてください。

 さて、5月に新型コロナウイルス感染症が5類に分類され、コロナ禍が終わったかのように思われましたが、今また、第9波とも言われている状況にあります。ただ、これまでしてはいけないとされた様々な行動制限については、感染による影響やリスクを鑑みて、ほぼ、解除されています。全国各地でお祭りも再開しています。旅行も制限はありません。ぜひ、夏休みには、感染予防、そして、事故には十分注意しつつ、最大限、青春を謳歌してください。

 さて、私も4月に赴任して4ヶ月が過ぎました。4月の放送集会で、本校に赴任する前は、福井高専の校長をしていたことはお伝えしたかと思います。その前は、東京の国立高専機構の本部に勤め、さらにその前は、山口県の徳山高専の教員でした。出身は山口県です。徳山高専の教員時代に人事交流で新潟県の長岡技術科学大学に勤めたこともあります。山口、新潟、東京、福井、そして、宮崎で生活し、出張などでは、国内では、北海道から沖縄まで色々なところに行かせてもらいました。
 海外にも、これまで出張で17カ国、回数は忘れてしまいましたが、アメリカ、カナダ、ノルウェー、トルコ、インド、オランダ等々、研究発表や出張で訪問し、色々な経験をさせて頂きました。インドのカルカッタでは本当にカルチャーショックを受けて、海外旅行で初めて早く日本に帰りたいと思いました。でも、今は、また機会があれば、ぜひ行きたいとも思っています。
 そのような人生経験の中で都城に来て、鶏肉、豚肉、牛肉、そして、野菜が本当に美味しい。おそらく、ここに住まれている皆さんは当たり前の味なのかと思いますが、本当に美味しいと思います。そして、比較的安い。
 ところが、着任してすぐに県知事や都城市長のところにご挨拶に行くと、「学生がほとんどみんな県外に流出してしまう。なんとかして欲しい。」と言われます。なるほど、若いうちは都会に憧れますよね、と知事らには言いましたが、ぜひ学生のうちに、色々なところに行ってみてください。きっと、宮崎が一番良いということを感じられると思います。
 ただ、宮崎に魅力的な企業がもっとたくさん必要ですね。しかし、この点は、誰かに頼るのではなく、宮崎の人が、魅力的な企業を作らなくてはいけないと思います。ぜひ、皆さんがそうした宮崎を発展させる人になってください。国立高専として、この国の発展に貢献する人材を育てることが本校のテーマですが、今は、地域創成、我々が宮崎の発展に貢献することが日本の発展にもつながるということです。
 宮崎を日本一の県にする、そのためには都城高専はなくてはならない学校なんだ、といった気概を持って本校で学び、巣立って頂きたいと思います。

 ぜひこの夏休みも、クラブ活動、コンテスト、旅行、読書など、目的を持って臨んでください。きっとそれらは、将来の夢の実現のための糧となります。それは、Apple 社の創業者スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学でのスピーチで話したConnecting The Dots の 一つのDot です。皆さんの夏休みが充実したものになることを祈念して、今季終業にあたってのご挨拶とさせて頂きます。

 追伸:読書といえば、スティーブン・ホーキング博士の「ビッグ・クエスチョン<人類の難問>に答えよう」なんかお薦めです。少々読み応えはあるかと思いますが、宇宙のこと、DNA のこと、AI のことなど、とても鋭く、ユニークに解説しておられます。きっと、皆さんのような未来の科学技術者にメッセージを送っておられるのだろうと思います。

情報公開責任者: 学生課長