物質工学科とは
メッセージ
近年、化学産業の分野で技術革新が目覚しく、高度で多様な機能をもつ新素材や機能性生体材料をつくることが可能となっています。これらの高機能材料をつくる技術に対応するため、平成7年度に工業化学科を物質工学科に改組しました。
物質工学科では、低学年において化学の基礎となる科目、高学年では応用化学を中心とした科目を配置し、講義と並行して実験・演習科目および卒業研究を履修することで、物質工学とそれに関係する基礎的な理論および技術を確実に理解し応用できる能力、物質工学に関する課題、現象、社会問題を主体的に把握し解決する能力と創造的能力、自らの考えを論理的に展開でき、発表・議論できる能力並びに化学英語に関する文書作成やプレゼンテーションができる能力を身につけた技術者の養成をおこなっています。
学科概要
実験

すべての学年で毎週4時間以上の実験があります。1~4人で実験を行い、実験後はレポートを作成し、先生に報告します。
授業

大学の先生の専門授業を受けることができます。資格試験の取り組みも行っています。

グループなどで学生が主体的に課題に取り組む、アクティブラーニングを取り入れた専門の授業も行っています。
研究

5年生は研究室に配属され、地域や世界の課題を解決する研究に取り組みます。企業や大学と共同研究も行っています。
物質工学科では、5年間で化学や生物の知識、さらに実験スキルを修得します。特に、実験を数多く行い実践力を養成します。
卒業後は、クラスの4割が本校の専攻科や大学に進学し、約6割の学生は化学関連の大企業に就職しています。また、物質工学科の教員は博士の学位を有しており、大学と同じように研究に取り組んでいます。
研究で得られた成果は学生の授業に役立てています。
物質工学科のカリキュラム
物質工学科は、「物質工学コース」と「生物工学コース」から構成されています。1~3年生において両コースに必要な専門基礎科目やそれらをサポートする科目を修得します。4年生からは、さらに深く専門を学ぶために、各コースに分かれてそれぞれの専門科目を修得します。このようにコース制を導入しているため、授業や実験において少人数教育が可能となります。また、学生のニーズに応えるために、選択科目も用意されています。5年生では、これらの科目の集大成として、卒業研究を行います。それぞれの学生にテーマが与えられ、各教員の指導のもと1年間研究に取組みます。また、さらに研究をしたい学生は専攻科へ進学できます。
医薬品、新素材、石油化学製品、センサー等の付加価値の高い製品を生産するための高度な技術に対応できるように、合成、 分析、物性測定、機能性評価、製造システムなどの基礎知識および応用技術を修得します。
化学工業、医薬品工業、食品工業等におけるバイオテクノロジーに対応できるように、タンパク質、酵素、遺伝子、免疫システム、細胞培養などの基礎知識および応用技術を修得します。
専門基礎科目 | 実験科目 | 物質工学コース科目 |
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分析化学 有機化学 無機化学 物理化学 生物化学 化学工学 電気化学 など |
分析化学実験 無機化学実験 有機化学実験 物理化学実験 機器分析実験 など |
有機材料化学 無機材料化学 電子材料工学 工業熱力学 輸送現象論 物質工学演習 化学工学実験 など |
専門をサポートする科目 | 選択科目 | 生物工学コース科目 |
応用数学 応用物理 工業英語 安全工学 情報処理 など |
校外実習(インターンシップ) | 酵素工学 微生物工学 細胞・遺伝子工学 環境工学 分子生物学 生物工学演習 生物反応工学実験 など |